【レビュー】かいけつゾロリ 3巻 『かいけつゾロリのまほうつかいのでし』|魔法×友情×笑いがぎゅっと詰まった名作!


ゾロリが「ゾロリらしく」なる、転機の一冊!
前作までの“ちょっと意地悪なゾロリ”から脱却し、「いたずらの王者」を目指すユーモラスでおっちょこちょいなゾロリが本格登場!
ゾロリ、イシシ、ノシシの3人が協力しながら、予想外の展開を巻き起こしていく姿に、大人も子どもも夢中になること間違いなしです。
『かいけつゾロリのまほうつかいのでし』
基本情報

- タイトル:かいけつゾロリのまほうつかいのでし
- シリーズ巻数:第3巻
- 作者:原ゆたか
- 出版社:ポプラ社
- 出版日:1988年11月
- ページ数:85ページ
- サイズ:A5判(約216mm x 154mm)※シリーズ共通
- 主な対象年齢・学年:小学校低学年(主に1〜3年生)
- ジャンル:児童書(読みもの+まんが形式)
- 価格:1,210円(税込)
- 読みやすさ:全ページふりがな付き、イラスト豊富

あらすじ紹介(ネタバレ最小限)
ゾロリは、夢の「ゾロリじょう」と「かわいいおよめさん」を手に入れるために、なんと魔法使いの弟子になることに!
料理や掃除に励む日々の中、ようやく手に入れた“まほうのつえ”。でもちょっとしたトラブルで、思わぬピンチに巻き込まれてしまい……。
ゾロリたちの冒険が、思わぬ形で“村を救う”物語へと発展していきます。
どんな子におすすめ?

- 「魔法」や「変身」などファンタジーに興味を持ち始めたお子さんに◎
- 冒険や友情が好きな子
読んで感じた魅力(レビュー・分析)
ゾロリが“ゾロリになる”瞬間を見逃すな!

今作『まほうつかいのでし』では、ゾロリのキャラクターに大きな変化が見られます。
それまで「いじめの勇者」を名乗っていたゾロリが、「いたずらの王者」を目指すという明確な目標を持ち始めたのです。
さらに、これまでよりも仲間のイシシとノシシのことを気にかけたり、ピンチに陥ったときには涙を流すなど、弱さや人間らしさを見せる場面も描かれます。
こうした描写によって、ゾロリは単なるおちゃらけキャラではなく、「どこか放っておけない魅力」を持った主人公へと成長していきます。
イシシとノシシの“友情と勇気”に胸が熱くなる

本作では、イシシとノシシの性格も丸くなり、ただのコメディ担当ではなく、感情の通った仲間としての存在感が増しています。
特に、
「いままでのすべてのまほうよ、とけて もとのすがたにもどれー!!」
このシーンは、子どもたちが“かっこいい!”と感じるクライマックス。
友情や絆、自己犠牲を含んだ「真のヒーロー像」が描かれており、大人が読んでも思わずジーンとくる一幕です。
カバーは変化なし


子どもの反応・親子での会話
4歳妹のお気に入りページ

ゾロリがかわいいから。とのこと。
8歳兄のお気に入りページ

まとめ|ゾロリの魅力がぎゅっとつまった1冊!
『まほうつかいのでし』は、ゾロリが「いたずらの王者」を目指して本格的に動き出す、はじまりの巻です。
ちょっとドジだけど一生けんめいなゾロリ。
そんな彼が、魔法を手に入れようとがんばって、気づいたら村まで救っちゃってた——って、もうゾロリらしさ全開!
イシシとノシシもかっこよくて、ちょっと感動しちゃうシーンもあって、読んでいてワクワクが止まりません。
ゾロリっておもしろいな~と思ったら、きっとこの巻がキッカケになるはず。
ぜひ、親子で楽しんでみてくださいね
