【レビュー】かいけつゾロリ 5巻 『かいけつゾロリのゆうれいせん』|笑って読めて、じわっと心に残る


今回のゾロリは“ゆうれいせん”!?と聞いて、ちょっとドキッとしましたが…読んでみたら全然こわくない!
いつものようにイタズラ全開でにぎやかだけど、登場キャラとのやり取りにはどこか心あたたまるシーンもあり、読み終わる頃にはちょっとだけ優しい気持ちになれる、そんな1冊でした。
親子で読むとツッコミどころも多くて盛り上がるし、ゾロリの魅力が詰まった“バランスのいい作品”としてとてもおすすめです。
『かいけつゾロリのゆうれいせん』
基本情報

- タイトル:かいけつゾロリのゆうれいせん
- シリーズ巻数:第5巻
- 作者:原ゆたか
- 出版社:ポプラ社
- 出版日:2023年12月
- ページ数:85ページ
- サイズ:A5判(約216mm x 154mm)※シリーズ共通
- 主な対象年齢・学年:小学校低学年(主に1〜3年生)
- ジャンル:児童書(読みもの+まんが形式)
- 価格:1,210円(税込)
- 読みやすさ:全ページふりがな付き、イラスト豊富

あらすじ紹介(ネタバレ最小限)
ゾロリがつくったのは“ゆうれいせん”!でも、ただの幽霊船じゃありません。
中にはしかけがたくさん仕込まれた“遊覧船”で、アーサー王を招いてお城を手に入れようとするゾロリの新たな作戦が始まります。
さらに、第1巻で登場したアーサーとエルゼ姫も再登場!
前作を読んでいる人なら「あの2人がまた出てくるの!?」とテンションが上がる展開です。
どんな子におすすめ?

- おばけや探検の雰囲気が好きだけど、本気のホラーは苦手な子
- 短くてテンポのいい話で、読書に慣れ始めた小学生
読んで感じた魅力(レビュー・分析)
はじめの仕掛けで一気に惹きこまれる

冒頭の見開きページで、船のしかけが一気に紹介されます。
子どもにとってはここで「なにこれ!おもしろそう!」と一気に引き込まれるポイント。
最初にわかりやすい構図を見せるのは、実はかなり効果的なテクニックです。
アーサーとエルゼ姫が再登場!

第1巻を読んでいた人には、うれしい再会。
アーサーは相変わらず真面目でちょっとお人好し。ゾロリに何度もだまされてるのに、今回も素直に信じちゃうんです(笑)。
でもそのピュアさが、子どもにとっても印象に残るキャラクターになってます。
ギャグと“ほんの少し”の感動がいいバランス

ゾロリは「ママー、ぼくちゃん、かんげきしています!」と涙ながらに叫ぶ場面もあり、おもしろいのにちょっとジーンとすることも。
ギャグ一辺倒じゃない“感情のふり幅”が、本作の読みやすさにつながってます。
カバーの変化はなし


子どもの反応・親子での会話
4歳妹のお気に入りページ

「ふとったへび」というキーワードに大爆笑!!
8歳兄のお気に入りページ

イシシとノシシの妄想に大ウケ!!
まとめ
『かいけつゾロリのゆうれいせん』は、ギャグ、冒険、ほんの少しの感動、しかけページ、なつかしキャラの再登場…と、ゾロリの“楽しい”がぎっしり詰まったバランスのいい1冊。
はじめてゾロリを読む人にも、シリーズファンにもおすすめできる内容で、読後の満足感もしっかりあります。
読書のきっかけに、親子の会話の種に、そして笑いと驚きが詰まった1冊として、ぜひ手にとってほしい作品です!
